「併設のITスクールを利用して研修!」「手厚い研修制度」と書かれている派遣エンジニアサービス会社は多いものの、どんな研修が行われるかがイマイチわかりづらい業界だな…と感じたZenken「エンジニアQUEST」編集チーム。
そこで、Zenkenと同じ時期に上場を果たして、今後さらに多くのインフラエンジニアをはじめとした、未経験エンジニアを採用していくために、自社研修センターを設立したジャパニアス株式会社さんの“新設・自社研修センター|J-colloege”にお邪魔しました。
J-collegeは、ジャパニアス株式会社が運営している自社育成センターです。人材不足が深刻化する業界において、多くのエンジニアを輩出し、パートナー企業での活躍をサポートするために設立されました。
関東近郊から通いやすい川崎駅近くに立地。インフラエンジニアの基礎的分野から新しいテクノロジー分野まで学べる、地方でインフラエンジニアになる方々向けのオンライン授業も、ここ『J-college』から配信されています。
2023年7月に開設したばかりのJ-collegeは、真新しいキレイな施設。86坪の広々とした敷地には、対面研修用の教室3部屋、オンライン研修用の教室5部屋を備えています。
ウォーターサーバーやおやつを買えるスペースもあるのが嬉しい!休息もしっかり取りつつ、集中して学べる環境が整っています。
全国に9つの拠点を展開し、インフラエンジニアを積極的に採用しているジャパニアス。J-collegeにはオンライン配信室もあり、オンラインでの研修体制を整えています。 地方のインフラエンジニア支援も強化し、業界におけるエンジニア不足解消を目指しているそうです。
「ITとは」「インフラとは」などの基礎知識や基礎用語、基本設計から、現地作業や詳細設計などの応用、演習まで幅広く網羅した充実のカリキュラム。これらを研修期間1ヶ月間の間、1日8時間程度みっちり学びます。
ちなみに取材では「キッティング概要」の授業を見学。丁寧かつ分かりやすい解説で、生徒の皆さんも真剣に聞き入っていました。
研修の後、研修中の新米インフラエンジニアさん何人かにお話を聞いてみたところ、「図表なども交えて説明してくれるのがわかりやすい!」「PCや実機を使っての演習もとても多く実務に活かせそうだ」など、充実した研修内容のようです。
その他フォロー体制として、講師から研修生にLINEを使って情報共有したり、個人的な悩みも含めた相談ごとも、講師だけではなくセンタースタッフ全員で向き合ってくれたりするそうです。現場に配属後も、定期的に連絡を取り合ってフォローしてくれるという、未経験からの転職組にはとても安心な環境があるなと感じた編集チームでした。
研修期間は研修のみ集中して1ヶ月と伺いました。
1ヶ月でどこまでの成長を目指しているのでしょうか
インフラエンジニアはシステム・機器・環境によって、対応するケースに一律はありませんので、教科書のような研修だと現場でついていけないんです。
「研修で1回見たことある」という状態です。現場に出たときに「初めて見た!」「資料見たけど全然わからない」とならないようにすることが目標ですね
では研修内容は、結構バリエーションが必要ですね
未経験者が触れる可能性が高いものにポイントを絞っています
なるほど。だから未経験者でも「これならできるぞ!」って
感じになれるんですね
その「できるぞ」感は、実際現場に出てみて初めて実感できるはずです。インフラエンジニア未経験者の仕事って、まずは手順書に従っていけば進むようなことが多いので、今までの自分の経験値を全て研修に落とし込んでいるつもりです
そうなんですね!
最初はインフラエンジニアをやってる実感はないかもしれないですが、本当に後々気が付きます。インフラエンジニアのはじめは、手順書が準備されていて、それ通りにやっていけばちゃんと結果が出るので、研修でもそこを重点的にやっています
未経験者の業務は、ヘルプデスクや運用監視かと思います。
不具合が起こった時の対応なども教えているんですか
そういうときも、多くの現場では「あらかじめ誰に聞く」といった手順書を準備しています。研修でも現場を想定したカリキュラムを準備して、手順通りに対応できるよう教えています。全く同じ手順書はもちろんないですが、手順書を見るという行為は同じなので
では不具合が起こった時も、「これ授業で習ったな」と思いながら対応できる
わけですね!ちなみに、授業の内容は、古賀さんが0から設計されたんですか?
そうですね、授業内容とカリキュラム、研修用の資料なども作りました
先ほど1ヶ月間のスケジュールを拝見しましたが、結構ぎっしりですね!
見た目ほどではないですよ(笑)演習とかもあるので。人によってスピードも違いますが、そこまで詰まってる感じではないと思います
1ヶ月間は研修に集中して、とにかく覚える感じですか
とにかく覚えるよりは、演習を多く取り入れているので、操作を身につける感じですね。他に仕事とかはせずに、毎日出社して研修を受けて、分からないことは聞いて、という感じです。もちろんその間も基本給はでます
古賀さんご自身の新人時代にも「この研修があったらよかったな~」と
思われますか
それは思いますね!インフラエンジニア新人の時は、何が重要か全然わからないんですよね。「資料読んでおいて」って言われても、どこを重点的に見ていいかわからなかったので、ポイントを押さえた教材や講習カリキュラムがあれば助かったと思いますね
そのご経験をもとに、独自の教材や講習カリキュラムを作られたんですね
そうですね。基本は手順書に従うことなんですが、プラス、いろんな技術用語の説明などもしています。生徒さんからは、「参考書では分からなかった部分が、講義だとよくわかった」という声も頂いています
未経験者だと「ITエンジニアになる前にスクールに行かないといけない」と考える人もいるようですが、ジャパニアスさんに入社するような方々はどういう方が多いのでしょう?
インフラエンジニアになるためのスクールですか?行っていない人の方が多いと思いますね
そういうインフラエンジニアになるための勉強をしていない人でも大丈夫ですか
はい。基礎的なところから教えますし、本当に実務と同じような研修をするので、実践力も身に付くと思います。この作業ではこの手順書を使って、この作業ではこの手順書、それで結果出たよね、という感じで、一歩一歩進めています
ちなみに、これだけはどのインフラの現場でも必要だよ、というのは
どんな技術ですか
意外と“パソコン操作”なんですよ
それは意外です!
皆さん色んな業界から転職して来るんですけど、「業務でパソコン使ったことないです」「家にパソコンないです」という人も多いんです。でもインフラエンジニアの仕事って、意外にExcelとかメールの使い方の方が重要だったりするので
確かに、若い世代はLINEやアプリがメインかも
そうなんです。ですからまずはパソコン操作から。私がお客さんの立場になって、問い合わせ申請書を送って、それを受け取ったら手順書に従って作業してね、終わったらメールを送ってね、みたいな感じの演習も行っています
それは役立ちますね。だから、1ヶ月でしっかりコミュニケーションまでとれるインフラエンジニアが育つわけですね
意外にそっちの方がためになった、という話も聞きます(笑)
2022年の9月から研修を始められて、今はこんなに立派な建物のJ-collegeに
なったということですが、J-collegeだからこそできることってなんでしょうか
やはり講師の経験に基づいた研修でしょうか。現場にこういう資料があって、こういうの使ったよ、こういう注意点があるよ、みたいなところを、経験をもとに話ができるので、リアルな感じになるのかなと思います
本当にそうですよね。ちなみに、1コマは何分ぐらいですか
1日8時間で、全部で20日間160時間です。ただ、8時間のうち1時間は自習時間や面談なので、実際のカリキュラムで言えば1日7時間ですね
メディアの監修をどの会社さんに頼むか調査した時、ここまでしっかりと未経験者を育てている企業さんはあまりいなかったんです。他の企業での在籍経験もある古賀さんにはどう映っていますか
いや、ないんじゃないですかね。未経験者とはいえ社員なので、入社してすぐに稼働すれば、会社としてメリットしかないじゃないですか。それを1ヶ月間コストをかけても教育するというのは、体力がある会社なんだなと思います
未経験者をしっかり育てて人材を増やすっていう、気概を感じますよね
オンラインでも研修を受けられるので、地方でも多くのエンジニア人材を育てていけるのかなと思います
楽しみですね!では、これからインフラエンジニアを目指す人たちにメッセージをお願いします
最近は色んな情報が溢れていますが、インフラエンジニアに対して、あまりマイナスイメージを持たない方がいいんじゃないかと思います。例えば、インフラエンジニアなら上流工程が花形、みたいなイメージはあると思いますが、仕事ってそれだけじゃないので
イメージが固まりすぎてしまうと、現実を見て「こんなはずじゃなかった」と
なりかねないですよね
調べるのはすごくいいんですけど、安易にイメージを作り上げない方が良いですね。一方で、インフラエンジニアって、ステップアップの道筋は明確。頑張ればステップアップできるし、スキルをもとに方向転換もできる仕事なのかなと。そこは自分が体現しているかもしれませんね(笑)
ジャパニアスさん自体、さまざまなチャンスが得られる環境ですしね
そうですね。経験を積んで一つの道を究めるのか、資格や知識を取得してキャリアチェンジしていくのか、インフラエンジニアは、自分にあった道を選べる仕事だと思います。私も一員として、会社が進化していく様子を見られるのはワクワクしますね
最後に、古賀さんご自身の今後の目標や目指すところを教えてください
今現在、未経験者のインフラエンジニアの育成に携わっていますが、今後は、講師の育成にも関わっていきたいなと思っています。技術力はあるけど、人に分かりやすく教えることや、人前で話すことが苦手なエンジニアが多いので、自分の経験をもとに、「教え方」を伝えていきたいですね
未経験者の採用は今後も増えていくでしょうし、講師の量、質、大切ですね!
本日は、ありがとうございました
未経験者の育成を実際に行っている古賀さんのお話、とても参考になりました。J-college では1ヶ月間実践的な知識やスキル、コミュニケーション術を教えてくれるので、事前にスクールに通わなくても良いそうです。オンラインで地方からでも研修に参加できるのも良いなと思いました。
未経験・キャリアアップのための教育制度
自社で研修センターを保有する数少ないエンジニア支援会社。
2022年の上場を機に、より多くの未経験者をインフラエンジニアとして輩出するべく、2023年7月に86坪以上の自社研修センターを新設しました。
入社後は、研修センターもしくは研修センターから配信されるオンライン研修を1ヶ月みっちり行います。
1ヶ月後の現場業務にもスムーズに入れるようにと、経験豊富な講師陣の知見を集約させたオリジナル研修なので安心です。
『J-college』
オンライン講師:古賀さん
新卒で大手IT企業に入社。たまたまインフラネットワーク分野の部署に配属されたことからインフラエンジニアになったという古賀さん。10年以上、大手受託開発企業でインフラエンジニアのキャリアを積み重ねた結果、さらなるキャリアアップを目指して2019年にジャパニアス株式会社に入社。現在は研修センターJ-collegeでオンライン研修の講師を担当しています。